Abstract
技術の進歩により,短期作業記憶に格納したものの忘却してしまうような情報もデジタルカメラなどを利用することによって一部記録できるようになってきた.また,記録を何度も閲覧することにより長期記憶化することも可能となっている.近い将来,見たこと,聞いたこと,体験したことをすべて記録できるようになると期待される.しかし,記憶を記録できるようになったとしても,記録を検索して記憶として引き出すことができないようでは折角の記録も役に立たない.本稿では,デジタルカメラを利用してユーザ自身のタイミングで記録をする一人称視点での主観写真ライフログに注目し,写真ベースの膨大なライフログを効果的に活用する探索手法を提案および実装する.また,10年近いライフログの利活用から見えてきた利点や問題点などを整理する.