Abstract
日常生活において,選択を必要とする場面は多い.また,人は多数の選択肢によって迷う傾向があり,迷うことによって自身の時間を無駄にするなどの問題が発生する.我々は過去の研究において,ポップアウトと呼ばれる視覚特性を選択の際に提示することで,ポップアウトされたものへの選択確率が上がり,選択における時間を短縮することを明らかにしてきた.しかし,金銭の移動が伴わない環境で実験を行っていたことにより,選択への真剣度が十分でなかった可能性や,実験の待機列の発生によって,他者からの影響が結果を左右してしまっていた可能性があった.そこで本研究では,実環境における提案手法の有用性を調査するために,実際に稼働している自動販売機を用いて長期的実験を行った.また,結果としてポップアウトされた商品を選択する場合の選択時間が短くなったことや,COLD のみ期間ではポップアウトされた商品が 1.51 倍選択されやすいことを明らかにした.一方で,HOT / COLD 混在期間では効果があまりないことも明らかになった.
Artifacts
Information
Book title
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)
Volume
2019-HCI-181
Pages
1 - 8
Date of issue
2019/01/14
ISSN
2188-8760
Citation
細谷 美月, 山浦 祐明, 中村 聡史, 中村 誠, 高松 英治. サイネージ型自動販売機の商品選択におけるポップアウトの有用性に関する検証, 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2019-HCI-181, No.28, pp.1 - 8, 2019.
Source URL