研究報告

視線に追随するぼかしエフェクトがビデオゲームの体験に及ぼす影響の調査

Abstract

デジタルコンテンツに対して演出を付与することにより,そのコンテンツの体験を拡張する研究や試みは多くなされている.しかし,これまでの研究やシステムではコンテンツに応じて演出を作る必要があるという手間が存在した.そこで我々は過去の研究において,コンテンツ視聴中のユーザの視線に追随させてぼかしエフェクトを重畳することで手軽にコンテンツの体験を拡張する手法を提案した.またそのエフェクトがコンテンツに対する没入感や立体感といった印象を増幅することを明らかにした.しかし,この研究で取り扱ったコンテンツは動画や画像であり,インタラクティブなコンテンツに対する特性および適性を明らかにできていなかった.そこで本研究ではインタラクティブなコンテンツに対してぼかしエフェクトを付与可能なシステムを実装し,ぼかしエフェクトの効果を実験により検証する,4 種類のゲームに対してぼかしエフェクトがある状態とない状態の比較を行ったところ,ぼかしエフェクトがゲームプレイにおける印象を増幅すること,集中しやすさは向上するが見えやすさといった生理的印象を低減させること,その技術力には影響を及ぼしていないことを明らかにした.

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Information

Book title

情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)

Volume

2019-HCI-182

Pages

1-8

Date of issue

2019/03/11

Citation

山浦 祐明, 中村 聡史. 視線に追随するぼかしエフェクトがビデオゲームの体験に及ぼす影響の調査, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2019-HCI-182, No.18, pp.1-8, 2019.

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