Abstract
UI(ユーザインタフェース)の操作性はユーザごとに評価が異なり,特にユーザの手のサイズは操作性に大きな影響を与える.サービスの開発者にとって,これらの個人ごとの操作性の違いを把握し,サービスの UI を改良することは容易ではない.この問題の解決に際し,ユーザの手の大きさおよび UI の操作性を自動で推定することで,個人に最適な UI を構築する方法が考えられる.そこで本研究では,個人にとっての使いづらい UI に焦点を当て,特に個人の親指の長さが操作性に与える影響について調査を行うとともに,UI 操作時のセンサ情報から親指の長さを自動推定する方法を検討した.調査の結果,連続する操作における UI 間の距離と操作時間に相関が見られるとともに,親指の長さによってそれぞれ特徴がことなることが明らかになった.特に,親指の長いユーザにとっては UI 間の距離が長過ぎると操作しづらいことが判明した.また,センサ情報をもとにした親指の長さの自動推定では,特定の操作において親指の長いユーザが推定しやすい傾向が見られた.さらに,連続した操作における操作時間が親指の長さごとに特徴が見られ,その操作時間で親指の長さを推定できることが示唆された.
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Information
Book title
情報処理学会 研究会報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)
Volume
2019-HCI-185
Pages
1-8
Date of issue
2019/12/11
ISSN
2188-8760
Citation
梶田 美帆, 阿部 和樹, 中村 聡史, 山中 祥太. 親指の長さがスマートフォンの操作に及ぼす影響の調査と親指の長さの自動推定手法の検討, 情報処理学会 研究会報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2019-HCI-185, No.20, pp.1-8, 2019.