Abstract
研究における実験協力者の募集には様々な苦労がある.大学の研究室などでは身近な人に直接協力を依頼することが多いが,利益相反の問題などがあり頼むことのできる人数が限られている.そのため,適切な距離の学生に声をかけることが重要である.また,実験協力者プールシステムがある場合はそれを利用する方法もあるが,ウェブやメールといった媒体のものが一般的であり,学生にとっては使いづらさがある.我々はこうした問題を解決するため,適切な距離の学生が気軽に利用できる実験協力者募集Botを提案しプロトタイプシステムを実装し,運用を行ってきた.本稿では,手法のより詳細な有用性と特性について分析を行うため,複数の研究室で運用を行う.運用の結果,研究室,時間帯,実験内容,報酬の有無によって集まる早さ,人数については大きな差はないことが明らかになった.また,他の実験協力者の募集方法に比べて研究室に所属していない学生が気軽に参加できるため,研究室や研究への理解や興味が深まることもわかった.
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Book title
情報処理学会 研究会報告グループウェアとネットワークサービス研究会(GN)
Volume
2020-GN-109
Pages
1-8
Date of issue
2020/01/24
ISSN
2188-8744
Citation
樋川 一幸, 中村 聡史. 適切な距離の学生に依頼可能な実験協力者募集システムの実装と複数研究室での運用, 情報処理学会 研究会報告グループウェアとネットワークサービス研究会(GN), Vol.2020-GN-109, No.40, pp.1-8, 2020.