研究報告

音の長さの変化によりドラム演奏のずれを認識および誘導させるメトロノームシステムの提案

Abstract

バンド演奏において,あらかじめ録音・打ち込みされた楽器や歌などの演奏を再生しながら行う同期演奏が盛んである.この同期演奏は,ドラム演奏者がイヤホンから流れる同期音源のテンポに合ったクリック音(メトロノーム)に合わせて演奏することによって実現している.この同期演奏において,同期音源とバンド演奏がずれてしまうというトラブルは少なくない.そこで本研究では,同期演奏においてリズムキープが求められるドラム演奏が,その同期に利用するクリック音とずれてしまったときに,クリック音を工夫することによって,クリック音からずれていることをドラム演奏者に認識させ,また正確なテンポに誘導させる手法を提案し,実験により検証する.実験では,ドラム経験者にクリック音と,ギターとベースの演奏音を聴きながらドラムを演奏してもらい,途中でギターとベースの演奏をテンポからずらすことでドラム演奏がずれてしまう環境を作り出す.その後,クリック音の高さを高く,かつ長さを変化させたものを提示する実験を行い,正確なテンポに誘導できるかを明らかにする.実験の結果,ドラム演奏がクリック音より遅くずれている場合は,音の長さが短い音をドラム演奏者に提示すると,ずれているドラム演奏を正確なテンポに誘導しやすく,また早くずれている場合は,音の長さを変えるだけでは正確なテンポへの誘導が難しいことが明らかになった.

Information

Book title

情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)

Volume

2020-HCI-187

Pages

1-8

Date of issue

2020/03/09

ISSN

2188-8760

Citation

細谷 美月, 佐々木 美香子, 小松 孝徳, 中村 聡史. 音の長さの変化によりドラム演奏のずれを認識および誘導させるメトロノームシステムの提案, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2020-HCI-187, No.14, pp.1-8, 2020.