Abstract
我々はこれまで,ファッションに対して興味はあるが苦手意識をもつ人に対して,ライフログ写真の衣服の着用色を苦手な色に変化させ,日々触れてもらうことによりファッションに対する意識変化を促す手法を提案し,その手法の有用性を明らかにした.しかしこれまでの研究では,そもそもファッションに対して興味はあるけれども苦手意識をもつ人に関する実態が明らかになっていなかった.また,本提案手法で用いるライフログ写真についても,どのような写真を用いることが最も効果が現れるのかについても明らかになっておらず,実験も長期間実施する必要があった.そこで本稿では,こうした問題を解決するために,まずファッションに対する意識に関するクラウドソーシング調査を行った.調査の結果,ファッションに対して少しこだわりがある人は,いつもと違う系統の衣服を着てみたいと思っているものの,冒険をすることを恐れ無難な衣服を着用してしまう傾向があることなどが明らかになった.また,着衣色が変化したライフログ写真において,写真に映っている人数に着目した短時間集中の実験を行った.実験の結果,複数人で映っている写真を用いた方が単純接触効果がより現れ,また限られた時間でも十分効果があることが明らかになった.
Artifacts
Information
Book title
情報処理学会 ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)
Volume
2021-HCI-191
Pages
1-8
Date of issue
2021/01/21
Date of presentation
2021/01/29
Location
オンライン
ISSN
2188-8760
Citation
佐々木 美香子, 中村 聡史. ファッションに対する苦手意識の調査と単純接触効果による人のファッションへの意識変容, 情報処理学会 ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2021-HCI-191, No.15, pp.1-8, 2021.