Abstract
デジタル環境の普及により,独学でイラスト制作に挑戦する初心者が現れた.こうした初心者の多くは,自分だけで観察をすることを意識出来ず,観察から十分な情報を得ることは難しい.そこで我々は先行研究において,初心者を対象に人の顔を模写する際,観察時に見本の特徴を言語化させることで,細かい部分の書き込みが増えること,パーツの配置や大きさについて大きく見本とずれてしまうことを明らかにした.この結果を踏まえ本稿では,見本とのずれの原因について考察するとともに,画像を視点ごとに分割したうえで言語化させる手法を提案し,その手法によって言語化が変化し,観察をより深く多面的に行えるようになるか検証するため,模写における描画対象の特徴を言語化する実験を行った.その結果,提案手法によって言語化が多面的,具体的な内容となり,描画対象全体に対して観察が行われることを明らかにした.
Artifacts
Information
Book title
情報処理学会 研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC)
Volume
2021-EC-59
Pages
1-8
Date of issue
2021/03/09
Date of presentation
2021/03/17
Location
オンライン
ISSN
2188-8914
Citation
菅野 一平, 髙橋 拓, 中村 聡史. 言語化と画像の分割表示による模写時の観察支援手法の検討, 情報処理学会 研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC), Vol.2021-EC-59, No.44, pp.1-8, 2021.