Abstract
日常生活においてやるべきタスクは多く存在している.しかし,タスクに対して負荷を感じることでタスク遂行へのモチベーションが上がらず,タスクを遂行しないことで,タスクが山積してしまうという問題が生じてしまう.我々はこれまでの研究で,やるべきタスクよりも負荷の高いタスクを並列提示することで,やるべきタスクの負荷を軽減し,モチベーションを向上する手法を提案してきた.また,提案手法によって提示しなかった時よりもタスクの遂行率が向上することが示唆された.しかし,この研究では実験協力者のタスク遂行時の状況を考慮しておらず,タスクを遂行しなかった理由が負荷によるものなのかが明らかになっていなかった.また,提示回数も十分ではなかった.そこで本稿では,タスクの種類を増やし,環境を統制したうえで,実際にタスクには取り組まない形式で提案手法の有用性について再検証を行った.実験の結果,提案手法においてやるべきタスクの負荷が比較タスクの負荷よりも小さくなるにつれて,タスク遂行への意思が向上することが明らかになった.
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Information
Book title
情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)
Volume
2021-HCI-194
Pages
1-8
Date of issue
2021/08/16
Date of presentation
2021/08/24
ISSN
2188-8760
Citation
松山 直人, 中村 聡史. 負荷の高いタスクの並列提示がタスク遂行の意思に及ぼす影響, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2021-HCI-194, No.19, pp.1-8, 2021.