Abstract
コミックは多種多様であるため,読者にとって好みの描写もあれば,苦手な描写もある.作品のメインではない一部分に苦手な描写が出現する場合,そこだけを飛ばすことができればその先も読み続けることができるが,その表現を読んで読書を止めてしまう可能性もある.そこで我々は,読者が苦手な描写を気にすることなくコミックを鑑賞するための手法を提案する.また,本研究ではその手法を実現するため,コミックを読みながら手軽に読者が任意の苦手な表現についてフラグを付与することができるシステムを開発し,データ収集実験を行った.実験の結果,実験協力者によってフラグの内容に個人差はあるもののある程度フラグが重複することが明らかになった.さらに,知見をもとにしたプロトタイプシステムを実装し,簡易的な利用実験を行うことで利用可能性を検討した.利用実験の結果,読書への没入感をなるべく損なわない予告方法にするといったシステムの改善点が明らかになった.
Information
Book title
情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)
Volume
2022-HCI-199
Pages
1-7
Date of issue
2022/08/15
Date of presentation
2022/08/23
Location
北海道小樽市
ISSN
2188-8760
Citation
伊藤 理紗, 中村 聡史. コミックにおける読者依存性の高い地雷表現回避手法の実現, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2022-HCI-199, No.39, pp.1-7, 2022.
Source URL