研究報告

Web上での調査における回答時間に着目した不適切な慣れの基礎調査

Abstract

Web 上でのアンケート調査やユーザ実験,データセット構築など様々な用途でクラウドソーシングが活用されている.ここで,クラウドソーシング経由で,Web 上のシステムを用いた実験などの作業をしてもらう場合に問題となるものに,作業中の慣れがある.作業中に生じる慣れの具体的な事例として,作業に慣れてきたことでデータ登録を深く考えず行ってしまうことや,単純作業であるがためにリズム感覚で回答を行ってしまうといったことが考えられる.そこで,我々は作業中の慣れが実験者のデータ登録に及ぼす影響について研究を行う.そのための基礎調査として,これまでに実施してきた 3 つの選択実験を用いて作業中の回答時間に着目した分析を行うことで,回答時間の傾向から慣れの影響を検出することの可否について調査を行った.分析の結果,リズム化グループは序盤から終盤にかけて回答時間が短くなり,また終盤では同じ選択位置を連続して選択するなど,不適切な回答をすることが明らかになった.

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Information

Book title

情報処理学会 研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN)

Volume

2023-GN-118

Pages

1-8

Date of issue

2023/01/16

Date of presentation

2023/01/23

ISSN

2188-8744

Citation

髙久 拓海, 小松原 達哉, 山﨑 郁未, 中村 聡史. Web上での調査における回答時間に着目した不適切な慣れの基礎調査, 情報処理学会 研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN), Vol.2023-GN-118, No.39, pp.1-8, 2023.