研究報告

コミックにおける読者依存性の高い地雷表現共有システムの長期利用による実用性の検証

Abstract

コミックには様々な作品があり,読者にとって好みの描写もあれば,苦手な描写もある.ここで,一部分に苦手な描写が出現する場合,そのコミックに苦手な描写が含まれているかを事前に推測することは難しい.我々はこれまでの研究において,読者が苦手な描写を気にすることなくコミックを鑑賞するための手法を提案した.また,手法の実現に向けてコミックを読みながら苦手な描写へのフラグ付与が可能なシステムを実装し,フラグの収集を行うことでその有用性を検証してきたが,実利用に基づくものではなかった.そこで本研究では,実際にフラグの付与だけでなく苦手な箇所の予告という提案手法全体を実現するシステムを実装し,その長期実験を行うことで,システムの有用性を検証する.その結果,一定数の予告提示が行われ,地雷箇所の予告提示により地雷表現への心構えを促すとわかった.

Artifacts

Information

Book title

第9回コミック工学研究会

Pages

39-46

Date of issue

2023/03/06

Date of presentation

2023/03/13

Citation

伊藤 理紗, 中村 聡史. コミックにおける読者依存性の高い地雷表現共有システムの長期利用による実用性の検証, 第9回コミック工学研究会, pp.39-46, 2023.