研究報告

選択肢の時間差表示が選択行動に及ぼす影響

Abstract

ユーザを騙して意図していないことを実行させるダークパターンが問題になっている.我々は,選択インタフェースとして一見公平でありながらも,実際には選択を誘導しているダークパターンが存在すると考え,研究に取り組んできている.本稿では,選択肢の遅延表示は選択を誘導しないが,先行表示は選択を誘導するという仮説のもと,選択肢を遅延表示した場合と,先行表示した場合の選択誘導の効果を評価する実験をクラウドソーシング上で実施した.実験の結果,選択肢を遅延表示したときはその選択肢が選ばれやすい傾向はないが,先行表示したときはその選択肢が選ばれやすい傾向があることがわかった.また,先行表示した選択肢が選ばれた場合は選択時間が短かった一方で,選ばれなかった場合は選択時間が長かったことが明らかになった.

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Information

Book title

信学技報 ヒューマンコミュニケーション基礎研究会(HCS)

Date of issue

2023/05/16

Date of presentation

2023/05/16

Location

沖縄産業支援センター

Citation

木下 裕一朗, 関口 祐豊, 植木 里帆, 横山 幸大, 中村 聡史. 選択肢の時間差表示が選択行動に及ぼす影響, 信学技報 ヒューマンコミュニケーション基礎研究会(HCS), 2023.

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