Abstract
Web アンケートは手軽に多くの回答を集めることができる一方,アンケート対象者全員が回答可能な自由記述設問で「特になし」「わからない」といった不真面目回答が見られる問題がある.このような不真面目回答を削減することを目的に,我々は過去にアンケート内での自由記述設問の順序に着目した実験を行った.その結果,自由記述を最初に回答してもらうことで,不真面目回答率が減少し,自由記述設問の段階でアンケートから離脱する人が多くなる傾向が見られた.しかし,回答時間の取得に問題があり,また回答時間が異なることが知られている回答デバイスによる違いについて調査を行えていなかった.そこで本研究では,設問数およびアンケート内容を変更し,デバイスの違いにも注目したアンケートを実施し,不真面目回答率,離脱率および回答時間の分析を行った.その結果,自由記述を最初に回答してもらうことで不真面目回答率が低くなり,自由記述設問で離脱率が上昇する過去の研究と同様の結果となった.また,自由記述設問での不真面目回答者は選択設問および自由記述設問での回答時間が短いこと,スマートフォンによる回答が,PC による回答に比べ回答時間が短く,また離脱率が高いことなどが明らかになった.
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Information
Book title
情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)
Volume
2023-HCI-203
Pages
1-8
Date of issue
2023/05/24
Date of presentation
2023/06/01
ISSN
2188-8760
Citation
山﨑 郁未, 中村 聡史, 小松 孝徳. Webアンケートにおける自由記述設問の順番が回答時間と離脱に及ぼす影響のスマートフォン・PC間比較, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2023-HCI-203, No.25, pp.1-8, 2023.
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