Abstract
漫画の最新巻を読むときに話の流れが分からず,前巻や前々巻を読み直すことがある.前巻の内容を振り返る方法の一つにあらすじがあるが,前巻を読んでいなかった場合,そのあらすじがネタバレとなる可能性がある.我々はこれまでの研究において,最新巻を読む際の想起を支援するため,クイズ形式で振り返りを可能とするシステムを実装し,クイズの種類の分析を行ってきた.しかし,実際に読者の想起度合いの調査は行なっておらず,クイズによる手法が想起に効果的かどうかを明らかにできていなかった.そこで本研究では,クイズの作成およびその確認が読者への想起を促すという仮説を立て,読書後にクイズを作成する手法と感想を書く手法とで,1 週間後の想起度合いを調査することで,仮説の検証を試みた.実験の結果,クイズを作成することが想起のための記憶に繋がり,またクイズの閲覧がさらなる想起につながることを明らかにした.
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Information
Book title
情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)
Volume
2023-HCI-204
Pages
1-8
Date of issue
2023/08/01
Date of presentation
2023/08/08
ISSN
2188-8760
Citation
田中 佑芽, 関口 祐豊, 櫻井 翼, 小松原 達哉, 中村 聡史. コミクエ: 漫画の内容のクイズ作成が既読巻の想起に与える影響, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2023-HCI-204, No.1, pp.1-8, 2023.