Abstract
自動車の初心者ドライバにとって,カーブ走行は操舵の量やタイミングが感覚的で習得が容易ではない.我々はこれまでの研究において,操舵角に応じた音を鳴らすことで運転を支援する手法「ドレミハンドル」を提案してきた.実験の結果,通常ハンドル使用群に比べドレミハンドル使用群の修正舵が有意に減り,ドレミハンドルが運転を支援する可能性が示唆された.しかし,これまで開発してきたドライビングシミュレータには,実際の道路にあるような複合的なカーブが存在しなかった.そこで本稿では,車体の挙動がよりリアルに近く,また複合的なカーブを走行することが可能な Assetto Corsa 上にドレミハンドルを実装し,検証を行った.また実験により,通常ハンドル使用群に比べドレミハンドル使用群の修正舵が有意に減少し,ドレミハンドルが運転を支援する可能性が示唆された.さらに,ドレミハンドルを用いて運転練習をした後に,その音提示を無くした場合の走行においても,ある程度効果が持続する傾向が明らかとなった.
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Information
Book title
情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)
Volume
2023-HCI-204
Pages
1-8
Date of issue
2023/08/01
Date of presentation
2023/08/08
Location
北海道大学
ISSN
2188-8760
Citation
松田 さゆり, 渡邉 健斗, 中村 聡史, 小松 孝徳, 鳥居 武史, 澄川 瑠一, 高尾 英行. ドレミハンドル:操舵角に応じた音階提示手法のAssettoCorsaを用いた複合的なカーブにおける検証, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2023-HCI-204, No.5, pp.1-8, 2023.