研究報告

周辺視野への視覚刺激の提示が読み込み中のページ離脱率に及ぼす影響

Abstract

Webページを表示する際に発生する読み込み中の体感時間を短縮するために,プログレスバーが提示されることが多い.また,プログレスバーの周辺視野に視覚刺激を提示することで体感時間が短縮することが明らかになっている.しかし,読み込み時間におけるプログレスバーと視覚刺激の提示がページ離脱率に影響するかは明らかになっていない.そこで本稿では,クラウドソーシングでの実験を前提としてまずPC向けWeb実験環境統制システムを実現するとともに,プログレスバーと周辺視野への視覚刺激を提示することで体感時間が短縮され,ページ離脱率が減少すると考えて調査を行った.読み込み中の画面表示方法として,スロバーのみ,プログレスバーのみ,プログレスバーと周辺視野への視覚刺激の3種類を用意し,各条件でのページ離脱率を比較した.その結果,スロバー条件ではプログレスバーを利用した条件に比べてページ離脱率が高く,周辺視野への視覚刺激によって読み込み開始から離脱までの時間が長くなる傾向がみられた.

Artifacts

Information

Book title

信学技報

Volume

123

Pages

35-40

Date of presentation

2023/09/12

Location

人間環境大学松山道後キャンパス

ISSN

2432-6380

Citation

三山 貴也, 小川 剣二郎, 青木 柊八, 中村 瞭汰, 中村 聡史, 山中 祥太. 周辺視野への視覚刺激の提示が読み込み中のページ離脱率に及ぼす影響, 信学技報, Vol.123, No.188, HCS2023-63, pp.35-40.