研究報告

即興型ディベートにおける大局的な反論構造の可視化に基づく議論の噛み合い度合いの基礎検討

Abstract

即興型ディベートで建設的な議論を行うためには,適切な反論を通じて議論を噛み合わせることが重要である.この競技では複数の論点が同時に提示され,それに対する反論も一括して行われるという特徴がある.そのため,反論の適切さには順序や間隔といった反論間の関係性が大きく関わり,議論が噛み合っているかどうかを判断するためには,反論の集合が持つ大局的な要素を考慮する必要がある.そこで本研究では,即興型ディベートのコーパスを構築し,試合の反論構造を可視化することで,その大局的な特徴に基づいて議論の噛み合いの度合いを評価できるか調査した.調査の結果,4 つの大局的特徴量をもとに作成した指標と経験者による評価の相関係数が 0.732 となり,高い精度で噛み合い度合いを推定できることを明らかにした.

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Information

Book title

情報処理学会 研究報告コラボレーションとネットワークサービス(CN)

Volume

2024-CN-121

Pages

1-8

Date of issue

2024/01/15

Date of presentation

2024/01/23

ISSN

2758-8262

Citation

福井 雅弘, 中村 聡史. 即興型ディベートにおける大局的な反論構造の可視化に基づく議論の噛み合い度合いの基礎検討, 情報処理学会 研究報告コラボレーションとネットワークサービス(CN), Vol.2024-CN-121, No.31, pp.1-8, 2024.