研究報告

画像選択肢の段階的表示速度の違いが選択に及ぼす影響

Abstract

選択インタフェースには一見公平であるように見えて,実際には表示スタイルや表示タイミングの違いによってユーザの選択を誘導するダークパターンが存在する.ここで,Web上でネットワーク帯域に比べファイルサイズの大きな画像を表示するとき,画像が上から段階的に表示される形式が存在する.こうした形式において複数の画像を一度に表示する場合,画像の表示速度が異なることで,視線が誘導され,選択も誘導される可能性がある.そこで本稿では,こうした画像の表示速度を意図的に制御することでユーザの選択を誘導するかについて,画像選択肢を用いた実験を実施して検証を行った.実験の結果,他の画像選択肢より段階的表示速度が速い画像選択肢が選ばれやすい傾向があり,初頭効果が影響している可能性が示唆された.

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Information

Book title

信学技報

Volume

124

Pages

90-95

Date of issue

2024/08/17

Date of presentation

2024/08/25

Location

兵庫県立大学商科キャンパス

ISSN

2432-6380

Citation

金谷 一輝, 徳原 眞彩, 三山 貴也, 木下 裕一朗, 中村 聡史. 画像選択肢の段階的表示速度の違いが選択に及ぼす影響, 信学技報, Vol.124, No.161, HCS2024-50, pp.90-95, 2024.

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