Abstract
文字を覚えたり,美しい文字を習得したりする方法として,繰り返し書いて練習することが一般的である.しかし,この練習方法は単純作業で退屈に感じやすい.我々はこうした文字練習を楽しく,効果的なものにするために,手書きストロークに応じてメロディが鳴る手法を提案し,実装してきた.これまでの研究からシステムを用いた文字練習において,練習回数が増えることや,筆記速度が遅くなることが明らかになった.そこで本研究では,より良い文字練習のため筆圧に着目し,筆圧に連動して音や色のフィードバックを行う手法を提案し,実験によりその効果を検証した.実験の結果,筆圧に応じた音提示や色提示によって筆圧の分布幅が広がることや,教示する筆圧に類似すること,また音提示が色提示に比べ記憶に残りやすいことが明らかになった.