Abstract
筋肉が収縮した状態から伸ばして行うエキセントリックトレーニングでは,適切な動作速度で行うことがトレーニング効果を向上させるうえで重要である.我々のこれまでの研究において,トレーニング動作が速くなってしまう問題に着目し,動作速度を安定させるために速度に基づいて効果音をフィードバックする手法(SpeedFB)を提案した.この手法では,適切な動作速度の維持に効果的であることが示された.一方,動作速度の安定を図る別のアプローチとして,腕の位置に基づくフィードバック(PositionFB)が考えられるが,SpeedFB 手法と PositionFB 手法を直接比較した研究はこれまでに行われていない.そこで本研究では,SpeedFB 手法と PositionFB 手法が動作速度に与える影響を比較し,それぞれの効果を検証することを目的とした.実験では,腕のトレーニングであるダンベルカールを対象に SpeedFB 手法と PositionFB 手法を用いたエキセントリックトレーニングを比較した.その結果,PositionFB 手法よりも SpeedFB 手法の方が,動作速度を適切な範囲で安定させ,一貫したトレーニング動作を実現できることが明らかになった.
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Information
Book title
情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)
Volume
2025-HCI-211
Pages
1-8
Date of issue
2025/01/07
Date of presentation
2025/01/14
Location
沖縄産業支援センター
ISSN
2188-8760
Citation
大石 琉翔, 中村 聡史. エキセントリックトレーニングにおける適切な動作速度を維持するための聴覚フィードバック手法の検討, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2025-HCI-211, No.7, pp.1-8, 2025.