研究報告

スポーツ記者の試合の振り返りを容易化するフラグ付与手法の取材現場における実践的検証

Abstract

大学生スポーツ記者は,インタビュー以外にもプレー中の写真撮影や SNS への速報および写真の投稿も行っており,試合終了から取材開始までに選手への質問を考える時間は限られている.そのため準備が不足し,取材対象が回答しづらい質問をしてしまうという問題がある.これまでに我々は,記者が振り返りたいと感じたシーンをフラグとして利用し,試合に関する時系列情報を把握可能とする取材支援の手法を提案してきた.取材を想定した質問作成実験により,試合を深掘りする質問が多く作成されることや,それらの質問の多くは選手と記者双方からの評価が高いことが明らかになった.しかし,これまでは試合動画を用いた実験を行っており,実際の試合現場においてフラグ付与が可能かについて検証していなかった.そこで本研究では,試合中に行う業務を阻害しないフラグ付与を可能とするため,Apple Watch を用いたフラグ付与アプリケーションを実装し,実際の試合現場においてフラグ付与実験を行った.その結果フラグ付与は問題なく行われ,提案手法の利用可能性が示された.

Information

Book title

情報処理学会 研究報告コラボレーションとネットワークサービス(CN)

Volume

2025-CN-124

Pages

1-8

Date of issue

2025/01/16

Date of presentation

2025/01/24

Location

奄美大島

ISSN

2758-8262

Citation

萩原 亜依, 中村 聡史. スポーツ記者の試合の振り返りを容易化するフラグ付与手法の取材現場における実践的検証, 情報処理学会 研究報告コラボレーションとネットワークサービス(CN), Vol.2025-CN-124, No.37, pp.1-8, 2025.