Abstract
漫画においてキャラクタの顔や名前を記憶することは,物語を理解するうえで重要である.しかし,連載漫画では更新間隔の長さや読者が複数作品を並行して読むことにより,物語や登場キャラクタを忘れてしまいがちである.我々はこれまでの研究において,登場キャラクタに関する記憶テストを実施し,漫画内要素の出現箇所や割合が覚えやすさに影響することを明らかにした.そこで本研究では,漫画内要素と読書方法からキャラクタの記憶容易性を評価し,それに基づいた読書時のクイズ提示による記憶支援手法の提案および有用性について検証した.結果として,一部の読者や作品におけるキャラクタの記憶に良い影響を与えることが確認された.また,本手法をキャラクタが登場しない場面での振り返りの他に,登場場面でキャラクタを確認しながらクイズに回答する記憶定着のための利用を組み合わせることでより記憶を向上させることが示唆された.
Information
Book title
情報処理学会 研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC)
Volume
2025-EC-75
Pages
1-8
Date of issue
2025/03/10
Date of presentation
2025/03/17
Location
京都大学
ISSN
2188-8914
Citation
櫻井 翼, 中村 聡史. 漫画キャラクタの記憶容易性に基づくクイズ型記憶支援手法の実現と検証, 情報処理学会 研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC), Vol.2025-EC-75, No.5, pp.1-8, 2025.
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