研究報告

錯視の影響を考慮した透明パレットによる色選択手法とその検証

Abstract

色選択インタフェースは,インタフェースそのものの色と選ぼうとする色の関係性により錯視が発生し,選択した色と塗った色の印象が異なってしまうことがある.我々はこれまで,インタフェースの背景色やカラータイルの面積が色の見え方に影響を及ぼすことを明らかにした.この結果を踏まえ本研究では,背景色を透過し,1色あたりの表示面積を拡大することで周辺色から受ける視覚的影響を低減する色選択インタフェースを提案する.また提案手法によって正確で迷いの少ない色選択が行えるようになるか検証するため,PowerPoint上でプロトタイプシステムを実装し,彩色実験を行った.実験の結果,提案手法は比較手法より正答率が高く,色選択回数が少なくなり,色選択における錯視が起こる状況について正確性が高く迷いが少なくなることが明らかになった.

Information

Book title

情報処理学会 研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC)

Volume

2025-EC-77

Pages

1-8

Date of issue

2025/11/07

Date of presentation

2025/11/15

ISSN

2188-8914

Citation

小林 沙利, 中村 聡史. 錯視の影響を考慮した透明パレットによる色選択手法とその検証, 情報処理学会 研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC), Vol.2025-EC-77, No.2, pp.1-8, 2025.

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