研究報告

デジタルペンの筆圧による濃淡表現の有無が観察学習時の観察力に及ぼす影響の調査

Abstract

GIGAスクール構想により,デジタルデバイスが教育現場において一層身近となっているが,手書きの特徴の一つである筆圧が表現できないことによる,学習効果への懸念がある.そこで本研究では,理解度が重要になる観察学習における筆圧表現の影響に着目し,筆圧の有無による手書き表現が観察対象への理解度にどのような影響を及ぼすかを調査した.実験の結果,筆圧表現の有無で観察力,自己効力感の差は見られなかったが,筆圧による表現がある場合に,構造への理解が向上することが明らかとなり,意欲的にスケッチを行う学習者に対しては観察力の向上に効果的である可能性,適切に濃淡表現を使用した場合に観察力の向上を促す可能性が示唆された.

Information

Book title

情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)

Volume

2025-HCI-215

Pages

1-8

Date of issue

2025/11/19

Date of presentation

2025/11/27

ISSN

2188-8760

Citation

江森 柊哉, 津田 紗宮良, 宮崎 勇輝, 小林 沙利, 中川 由貴, 中村 聡史, 掛 晃幸. デジタルペンの筆圧による濃淡表現の有無が観察学習時の観察力に及ぼす影響の調査, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2025-HCI-215, No.22, pp.1-8, 2025.