Abstract
競馬観戦において騎手が着用する勝負服で競走馬を識別するニーズがある.しかし勝負服には似ている服が多く存在するうえ,毎レース識別したい勝負服が異なるため,似た勝負服を識別可能な程度に記憶にしたうえでレース後すぐ忘却する必要がある.我々はこれまで,勝負服を分割し元に戻すことで勝負服を記憶する,忘却を考慮したパズル型記憶促進手法を提案し検証を行ってきたが,単なる勝負服画像による検証であり実際の競馬観戦とは状況が大きく異なっていた.そこで本稿では,提案手法の有効性をさらに検証するため,競馬のレース動画から切り抜いた短時間のループ映像と静止した勝負服画像群から記憶した勝負服を選択する再認実験を塗り絵手法と比較して行った.結果より提案手法は塗り絵手法より高い正答率であった.また主観評価により,塗り絵手法の方が前回の勝負服を忘れることができないと評価され,勝負服を正面から見る場合において塗り絵手法は正答率を落とすことが明らかになった.
Information
Book title
情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)
Volume
2025-HCI-215
Pages
1-8
Date of issue
2025/11/19
Date of presentation
2025/11/27
ISSN
2188-8760
Citation
宮崎 勇輝, 中村 聡史. 競馬観戦時における忘却を考慮したパズル型勝負服記憶支援手法のレース映像を用いた検証, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2025-HCI-215, No.38, pp.1-8, 2025.