Abstract
軽音楽団体でのライブ映像配信では,撮影・配信のための機材が揃っていないことから1視点から撮影することが多く,またこういった映像は臨場感が伝わりにくく離脱者が多い.ここで,適した頻度のカットによる印象,視覚と聴覚の情報の一致による認知,感性への効果に関する研究が報告されており,映像表現,またそれに合わせて音響表現を加えることでその効果を高められるのではないかと考えた.そこで本研究では,映像・音響表現の付与により,ライブ映像視聴時の音楽体験を向上させる手法を提案する.アンケートによる主観評価を行い,没入感,社会的存在感,演者への興味度を比較することで提案手法の効果を検証した.その結果,すべての評価軸において,映像表現を付与することが有効であることが明らかになった.また,1視点固定型ライブ映像に対する満足度が高い場合は,映像表現と音響表現を組み合わせることにより音楽体験を向上させる可能性が示唆された.
Information
Book title
情報処理学会論文誌
Volume
66
Pages
1715-1724
Date of issue
2025/12/15
Date of presentation
2025/12/15
ISSN
1882-7764
Citation
小川 剣二郎, 中村 聡史. 1視点固定型ライブ映像における映像・音響表現自動付与による音楽体験拡張, 情報処理学会論文誌, Vol.66, No.12, pp.1715-1724, 2025.
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