研究報告

映像コンテンツ視聴における部分的英語字幕の遅延提示がリスニングに及ぼす影響

Abstract

英語学習方法の一つに,第二言語で大量の映像コンテンツを視聴する多視聴という方法がある.多視聴の際には字幕提示が効果的であることが知られており,その提示の仕方によって学習効果は変わることが明らかになっている.我々はこれまで,多視聴における字幕提示の方法に着目し,日本人の学生を対象として英語音声で映像コンテンツを視聴する際に,通常時は日本語字幕,学習者にとって馴染みのあるシーンのみを英語字幕で提示する手法を提案し,日本語と英語が同時に提示される字幕に比べ,内容が理解できた場合に英語が聞き取りやすい可能性が示唆された.しかし,音声と字幕が同時に提示されていたため,聞き取る前に字幕を読むことができるなど学習への効果が低い可能性があった.そこで本稿では,聞き取り後に字幕が答えとして機能するように,字幕が英語に切り替わる際に音声に対して字幕を遅らせて提示する手法を提案し,リスニング学習に対して有用であるかを検証した.実験の結果,提案手法は比較手法よりも低い正答率となり,認知負荷が高くなった.このことから,従来の手法よりもリスニング学習へ適切でない可能性が示唆された.

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Information

Book title

情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)

Volume

2026-HCI-217

Pages

1-8

Date of issue

2026/03/02

Date of presentation

2026/03/11

Location

芝浦工業大学 豊洲キャンパス

ISSN

2188-8760

Citation

鳩貝 怜央, 木下 裕一朗, 中村 聡史. 映像コンテンツ視聴における部分的英語字幕の遅延提示がリスニングに及ぼす影響, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol. 2026-HCI-217, No.37, pp.1-8, 2026.