Abstract
動画やアプリなどのコンテンツのイメージに合ったフォントを見つけるためには,数あるフォント候補を参照し,フォント間の微妙な違いを1つずつ精査する必要があり,この作業は文字デザイン初心者にとっても,プロのデザイナにとっても困難で退屈であるといえる.我々は,フォントを数式化し計算可能にすることで,既存のフォントを融合し,任意の印象に合うような新たなフォントを生成する手法を提案してきた.本研究では,任意の印象に合うように生成されたフォントが期待通りの印象をもつか調査することによって提案手法の有用性を検証した.その結果,数式化されたフォントはベクタフォントと同様の印象をもち,それを任意の割合で融合したフォントは,同様の割合で融合した印象はもたないが,融合対象のフォントがもつ印象値の範囲内の印象ともつことを明らかにした.また,印象語を入力とし,フォントの融合を可能にした文字デザイン支援のためのインタフェースとして,二次元平面インタフェースが妥当であることを確認した.
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Information
Book title
情報処理学会 ヒューマンコンピュータインタラクション研究会(HCI)
Volume
2020-HCI-186
Pages
1-8
Date of issue
2020/01/14
ISSN
2188-8760
Citation
斉藤 絢基, 中村 聡史. 平均化されたフォントの特性解明と文字デザイン支援への応用, 情報処理学会 ヒューマンコンピュータインタラクション研究会(HCI), Vol.2020-HCI-186, No.4, pp.1-8, 2020.