研究報告

文字形状の違いが男女の顔と名前の記憶に及ぼす影響

Abstract

名刺や選挙ポスターにおいて,名前は様々な文字形状で表現されている.ここで,名前を覚えることは容易ではなく,名前を覚える事を苦手とする人が多い.こうした問題を踏まえ,我々はどういった文字形状が最も記憶に残りやすいかについて研究してきた.先行研究では女性の顔写真を用いた実験を行い,男性的なフォントを使用した場合に記憶しやすいこと,また女性の方が男性に比べ全体的に記憶できていることがわかった.しかし,女性の顔写真を用いていただけであり,男性の顔写真の場合にどうなるかは不明であった.そこで本研究では,男性の顔写真も用いた実験を行うことにより記憶容易性について調査した.実験の結果より,男性の顔の場合に女性的な印象のMS明朝,女性の顔の場合に男性的な印象のMSゴシックを用いるとスコアが上がることが確認された.一方,顔と名前を男女ミックスした形で記憶する実験を,クラウドソーシング上で実施したが,文字形状との関係性は見出すことができず,クラウドソーシング上での記憶実験の難しさについて知見を得た.

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Information

Book title

情報処理学会 ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)

Volume

2021-HCI-191

Pages

1-8

Date of issue

2021/01/21

Date of presentation

2021/01/29

Location

オンライン

ISSN

2188-8760

Citation

清水 亜美, 伊藤 理紗, 中村 聡史, 掛 晃幸, 石丸 築. 文字形状の違いが男女の顔と名前の記憶に及ぼす影響, 情報処理学会 ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2021-HCI-191, No.16, pp.1-8, 2021.

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