Abstract
選択行動における優柔不断な態度は,その選択の結果に悪影響があることが報告されている.ここで,選択において優柔不断な状態になっている状態を打開するため,友人やアドバイザーのように「これを選んでは?」と何らかの対象を推薦し選択を促すことで,選択の悩みを解消させるのではと考えられる.我々これまでの研究において,人は興味のあるものを注視する傾向があることに着目し,これまでの研究において視線移動と選択肢を眼鏡型デバイスでユーザが何を見ているかをリアルタイムに取得し,注視していた選択肢を後押しする形で推薦を行うシステムを開発してきた.しかしこれまでの研究では,システムを利用した場合と利用していない場合とを比較できておらず,また選択対象もこちらが用意したもので現実感に乏しかった.そこで本研究では,システムの有用性について更なる検証をするために,既製品のカタログギフトを用いたシステムのありなしによる比較実験を行い,システムによって選択行動にどのような変化が起こったかを調査した.実験の結果,これまでの研究のように後押しによる良い影響は確認できなかったが,ユーザの選択中の行動から後押しを効果的に行うための手がかりが明らかになった.
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Information
Book title
情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)
Volume
2022-HCI-199
Pages
1-7
Date of issue
2022/08/15
Date of presentation
2022/08/22
Location
北海道小樽市
ISSN
2188-8760
Citation
小松原 達哉, 中村 聡史. 優柔不断な選択者を後押しする眼鏡型デバイスの実現とその評価, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2022-HCI-199, No.8, pp.1-7, 2022.
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