Abstract
ユーザが意図していない行動を誘導するダークパターンが問題となっている.ダークパターンは選択場面においても見られ,一部の選択肢を目立たせるだけでなく,ユーザの行動を誘導するユーザインタフェースの存在が報告されている.我々は,ユーザインタフェースとして一見公平であると感じるものでありながらも,選択を誘導しているものが存在していることに着目し,選択肢の遅延表示による選択誘導効果について検証を行う.具体的には,「選択肢において,1 つの選択肢のみ遅延表示したとき,遅延表示した選択肢が選ばれやすい」という仮説をたて,クラウドソーシング上で実験を実施した.実験の結果,全体では遅れて表示された選択肢が選ばれやすい傾向はないことがわかった.しかし,選択時間に応じて選択肢を遅らせる時間や位置を変えることで,選択誘導効果が変化することが明らかになった.
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Information
Book title
情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)
Volume
2022-HCI-200
Pages
1-8
Date of issue
2022/11/01
Date of presentation
2022/11/09
ISSN
2188-8760
Citation
木下 裕一朗, 関口 祐豊, 植木 里帆, 横山 幸大, 中村 聡史. 選択インタフェースにおけるアイテムの遅延表示が選択に及ぼす影響, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2022-HCI-200, No.27, pp.1-8, 2022.