論文誌

待ち合わせ場所の伝達内容が理解に与える影響:Apple社のLook Around機能を用いた検証

Abstract

日常生活において,人と待ち合わせを行う場面は数多く存在する.待ち合わせスポットとして指定されやすい場所は,同じように待ち合わせを行っている人が多く混雑してしまう.そのため,自分自身が待ち合わせ場所の空間のどこにいるのか,より詳細に相手に伝えることが求められるが,待ち合わせ場所のやりとりにおいて場所を的確に伝えることができないという問題がある.そこで,現地で行われる待ち合わせ場所のやりとりに着目することで,円滑に行われたやりとりと難航してしまったやりとりの伝達内容の違いについて明らかにする.まず,待ち合わせに関するアンケート調査を実施した.また,空間共有型遠隔通信システムとして,任意地点の実際の風景を360度見渡しながら探索を行うことができるLook Around機能を用いて待ち合わせ実験を行った.具体的には,実験協力者を探索者と待機者に分け,通話をしながらLook Around機能を用いて場所のやりとりを行う実験を実施し,その発話内容やキーワードの違いについて分析を行った.その結果,円滑なやりとりでは待機者の「説明」が多く,キーワードの数や種類についても豊富であることが明らかになった.これにより,場所の伝達において的確に場所を説明できるような支援を行うことでより円滑な待ち合わせが行えると期待される.

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Information

Book title

情報処理学会論文誌

Volume

63

Pages

1186-1204

Date of issue

2022/04/15

ISSN

1882-7764

Citation

古市 冴佳, 中村 聡史. 待ち合わせ場所の伝達内容が理解に与える影響:Apple社のLook Around機能を用いた検証, 情報処理学会論文誌, Vol.63, No.4, pp.1186-1204, 2022.