Abstract
自由記述設問における不真面目回答は,回答者が自由記述設問は面倒であるものの,ある程度回答したため途中で辞めたくないと考えることから回答してしまう可能性がある.そこで本研究では,自由記述設問をアンケートの最初に提示し,離脱する抵抗感が少ない冒頭で離脱できるようにすることで不真面目回答を減らし,アンケートの質を向上させることが可能かどうかを検証する.具体的には,アンケートにおける自由記述設問の位置が,不真面目回答率や離脱率に与える影響を調べるために,クラウドソーシングを用いた実験を行った.その結果,自由記述設問を最初に回答した方が,自由記述設問を最後に回答するよりも不真面目回答率が低く,離脱率が高いこと,自由記述設問の内容に大きな違いがないことが分かった.また,アンケートを公開してから10分以内に回答を始めた回答者は,不真面目回答率が高いことも示唆された.
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Information
Book title
情報処理学会論文誌
Volume
64
Pages
1438-1446
Date of issue
2023/10/15
ISSN
1882-7764
Citation
山﨑 郁未, 中村 聡史, 小松 孝徳. Webアンケートにおける不真面目回答削減に向けた自由記述配置の検討, 情報処理学会論文誌, Vol.64, No.10, pp.1438-1446, 2023.