研究報告

ペンギンの腹部模様に注目したぬりえ型検索・観察手法の水族館での検証

Abstract

我々はこれまで,ペンギンの特徴的な腹部模様に着目し,模様をぬりえしながらペンギンの名前を検索することで観察を支援する手法を提案してきた.また,スマートフォン上でのぬりえにより,検索が可能となることを明らかにしてきた.しかしこれまでの研究では,写真を用いた実験を行っており,実際のペンギンのように動き回ったり,片側や腹部の上半分しか見えなかったりといった観察可能性を十分考慮できていなかった.そこで水族館で実際に利用するため,予備実験などで明らかになっていたペンギンが動かず一部しか見えない問題に着目し,UI 上でユーザが見えなかった部分を指定するとその範囲は検索条件から除外するようにシステムの改良をした.また,提案システムを使用して水族館で飼育されているペンギンを観察する実地実験を行った.実験後,アンケートと記憶テストを行い,ペンギンの記憶に与える影響を調査した.実験の結果,平均 2.2 羽のペンギンの名前を記憶していたことがわかった.また,約半数の実験参加者が実験後の記憶テストにおいてペンギンの模様と名前を一致させることができたことから,本システムを用いた観察が一部の実験参加者のペンギンへの記憶に効果的である可能性が示唆された.

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Information

Book title

情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)

Volume

2023-HCI-205

Pages

1-8

Date of issue

2023/11/15

ISSN

2188-8760

Citation

中川 由貴, 中村 聡史. ペンギンの腹部模様に注目したぬりえ型検索・観察手法の水族館での検証, 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2023-HCI-205, No.35, pp.1-8, 2023.